バレンタインなので

　とりあえずいろいろとスキット。
　書いてて……痒かった（←
　ウィルトがなんかタラシみたいな台詞まわしだけれど、彼フィオナ以外にはこんなこと間違っても言いません（笑
　キャラが動くまま書いてて何が衝撃だったかって、ラインの最後の台詞だよ！（爆
　作者の手を離れすぎるのも問題ですね……。

「ラインさん！　アルおじさんの限定キャラメルコロネ買ってきたよ！」
「どこに消えたかと思えば……いつの間に城下行ってたんですマコトさん」
「ラインさんのお仕事邪魔しないように待ち時間を利用して」
「それは……気を遣わせてしまってすみません」
「気遣ってなんかないよ。ラインさんが終わったら、すぐ一緒にいられるように調達してきただけだから！」
「……、え？」
「お仕事終わった？」
「え、えぇ、今日はもうゆっくりできます」
「よかった、さっそくお茶にしよう！　あのね、チェリーティーなるものも手に入れたんだ。初めて見かけたからためしに」
「あぁ、美味しいですよ。マコトさんも気に入ると思います」
「ほんと？　わーい楽しみ！　ラインさんと一緒ならきっと何でもおいしいね」
「っ、あなたは何故易々とそういうことを……！」
「え、なに？」
「なんでもありません……。あぁ、西棟の最上階へ行きましょうか。あそこなら見晴らしもいいし、邪魔されない」
「そうなの？　行く行く！」


　　＋　＋　＋


「セーレナー」
「あらユフィ、もうちょっと待ってね、今、」
「ケーキ焼けるところだろ？　いい香り」
「嗅ぎ付けてきたの。あなたは本当にお菓子が好きね」
「正確にはセレナの作るお菓子がね」
「あらまぁ、嬉しいわ」
「本当だぞ？　誰にも渡したくないくらいだ！」
「ありがとう。ティアス呼んできて、ユフィ」
「……セレナ……話聞いてる？」
「あら、その『誰にも』にティアスも入ってるの？」
「当たり前だ！」
「ふふ、大人げない人ね」
「いいんだよ、君は俺のものだから」
「どんな理屈なの」
「じゃあ百歩譲ってケーキはティアスと食べることにして。今日の晩餐は二人きりがいいな」
「……そういう誘い方するときは、素敵な演出を期待してもいいかしら？」
「もちろんだとも！　退屈はさせないよ。まぁ俺は、君といるだけで退屈しないけど」
「その台詞そのまま返すわ」
「お、嬉しいこと言ってくれるじゃないか」


　　＋　＋　＋


「……フィンちゃん……。さっきからそこで何してるんだい？」
「ちょっ、ウィル気づいてたの！？」
「まぁ……扉の向こうからこそこそと様子をうかがわれていれば、気づくよね普通」
「そ……そうよねそれは確かに……」
「で。俺に何か用？　フィンちゃんがわざわざ内緒で会いに来てくれるのも珍しいね」
「あ、いや、その……。まぁこんな機会でもないとやらないなということで、これ」
「うん？　俺に？」
「セレナさんに教わったりして作ったんだけど……ウィルの口に合えば、食べて欲しいなと」
「……ふふ」
（ウィルが笑った！？）
「やっぱりね、君は本当に可愛いよフィンちゃん。ありがとう」
「い……いえいえどういたしまして……？」
「じゃあ俺からもプレゼント」
「え？　……ブローチ！　綺麗！」
「気に入ってもらえたかな」
「うん、すごく素敵……！　……え、もしかして私が来るのわかって、」
「わかってたんじゃなくて期待してただけだよ」
「それどういう」
「今日は暇かい？」
「え……うん」
「じゃあこれ片付けるまで少し待っててくれないかい。城下へ遊びに行こう。よければ晩餐も一緒にどうかな？」
「い……いいの……？」
「是非とも。俺もたまには可愛いフィンちゃんと一緒に過ごしたい」
「ウィルありがとう……！」