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+ユメイロファンタジア+
「 出会い編:ユフィサイド 」
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 きょー宅に、ユフィと狂さんの素敵な出会い編があがってたので、ユフィ視点で書いてみました。ごめん、半分以上どうでもいい話(まじか
 このあと、お互い素性を知らずに交流を深めていくそうなのだけれど、そこを描写するのは……難しかったのできょーに任せる(←
 果たしてくーさんは無事帰れるんでしょうか。ラインあたりに相談したら、軽―く語部を見つけ出してくれそうですが(笑
 余談ですが、『久遠~』では世界を渡ることを「時渡り」と呼びます。やっぱり自分の世界を基軸とした座標として異世界をとらえるのだけれど、「時渡り」はその座標軸把握ができる人。ユフィはちょっと苦手で迷子になるのが怖いからあんまりやらない(おや

 きょーの書いてくれるユフィの雰囲気がすごく好き。うちの子なのにときめく。
 あと、センちゃんも書いてたけどユフィのイメージが太陽というのはカルテット共通見解になってきたようなので、その方向で行きましょう(笑
 それぞれが重いもの抱えてるカルテットだから、それなりに乗り越えつつ、あの性格であるユフィがいい影響になったらいいなぁ。

 カルテットでせっかく浴衣合作したから、それで何かネタを書きたいんだけれども、どうも……状況がわからぬ(←
 浴衣着るなら語部……? 一応、アステリアにもお祭り的なものはあるのだけれど、浴衣でうろつくようなものではないし、第一浴衣という文化がない(笑



* * *

「じゃ、ご馳走様」
 自分が開けた店の扉がからんとベルの音を鳴らすのと、中天に近い太陽から届く光が目を射るのとは同時で。
 ユフィはその眩しさに、無意識に目を細めた。

 今日はたまの休日だ。
 などと言ったら、某銀髪仕事馬鹿に白い目で見られそうなのだが、ユフィだって毎日を気ままに過ごしているわけではない。ちゃんと国内の政務は滞りなくこなしている。
 ……いや、確かに面倒だからセンティレイド国境付近の自治区雑務は任せているけれど。
 それに、とユフィはその夕陽の双眸を、昼近くの活気に沸く城下の街並みへ滑らせた。
 城下へは国中の情報が集まる。それには国外の情報も紛れ込んでいる。そしてその情報こそが、国を動かす上で何より重要だということをユフィは知っていた。
「……センティレイドと比べれば劣るけど……な」
 あそこでは世界中の情報が行き来している。あの仕事馬鹿にとっては世界情勢も必要な情報だし、世界をその手で転がすことができるくらいに有能なのだからそれでよく、それがよいのだろう。
 だがユフィはそこまで有能ではない。自分の処理能力の限界くらい把握している。
 ユフィにとっては、アステリアが平和ならそれで十分だ。
 だからユフィは、視察と称してよく城下へ遊びに来るのだ。城下の民と仲良くなっておいて損なことは何もない。

 そして今日は、城下視察でもない本当の意味での休日である。
 当初の目的であったお気に入りの喫茶店でケーキを堪能したので(セレナのケーキに負けず劣らずよい味である)、世間話も兼ねて大通りをうろつくことにした。そうだ愛する奥方と息子にお土産も買っていかなければ。
 噴水広場まで続く大通りが、城下の中でも一番人通りが多い場所である。大通りに面した店はもちろん、路地に入ったところに店舗を構える店も、時折この通りへ露店を出す。今日は天気がいいからか、露店の数が多い。
「あらユフィ様じゃないの」
 呼ばれた方を見れば、顔見知りの果物屋女店主だった。片手をあげてあいさつしつつ、寄っていく。
「どうもミーさん、儲かってる?」
「直球で聞くわねぇ、それなりよ。ユフィ様も売り上げに貢献してくださるのかしらね?」
「あっはは、そう言われちゃ買ってかない訳にはいかないなぁ」
 声をかけられた時点でリンゴが欲しいなと思っていたので、よく熟れたリンゴを吟味する。どれも上物だ。
「今年は豊作だってさ。北地方も潤うだろうねぇ」
「そりゃあいいことだな」
「あぁ、でも値段はそんなに下がってないよ」
「……?」
 顔を上げれば、女店主はにこりと笑った。
「利潤が上がるようにジェーガン侯爵様が調整してるみたいよ。ウルス方面で災害があったろ、あっちの援助金に回してもらおうってことらしいのさ。あれ、陛下はお聞きでなかったかい?」
「……知らんぞそんな話」
「おやおや。まだ内緒だったのかしらねぇ」
 ―――こういう話が聞けるから、城下の情報は侮れない。公式な文書を通しての話より、人の口を伝わった方が早いこともあるのだ。
「ジェーガン侯もいい人だなぁ……ありがたい。来週会うからその時話があるんだろ」
 ああ、今日は休日なのに、結局はいつもの視察と一緒じゃないか。思ってユフィは内心で苦笑する。
 じゃあこれ、と選んだリンゴを袋詰めしてもらったら、オレンジをおまけしてくれた。
 袋を受け取ろうと手を伸ばして―――ふと、強烈な視線を感じて振り返る。
 路地の方だ。
 魔術の気配も殺気も感じられないから、危険なものではないのだろうが―――何故かとても気になった。
 しばらく視線を彷徨わせて、その出所を見つけた。

 蒼と紅のオッドアイ。

 このあたりでは見ないような服装だとか、物腰の隙のなさだとか、そういった諸々の部分にも気づいてはいたのだろうが、その時は意識できなくて。
 ただ、その双眸の、鮮烈な色の対比が。
 そしてその奥に垣間見えた、何か―――ユフィを一瞬でとらえた何かから、逃れることができず。
「ユフィ様? どうかしたかい?」
 不審そうな女店主の声に我に返った。
 なんでもないと苦笑して、リンゴの詰まった袋を受け取りお代を渡す。
 毎度あり、という言葉に片手を振って、先程の路地の方へ体を向け―――

 すぐ傍までその男が寄ってきていたことに、ようやく気づき。
 にい、と一生忘れられないような笑みで、男は一言。

「よぉ」

 ―――それが、はじまり。


* * *

最初からユフィはくーさんに対して後手後手なんだろうなぁと思う。
くーさんにはいろんな面でかなわない気がする。

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