例えば、音と動画が一緒だからこそアニメや映画じゃないと表現できない臨場感とか、技量次第でなんでも描ける漫画じゃないと表現できない創造性とか、短さとリズムがあるから詩歌じゃないと表現できない余韻とか、あるじゃないですか。
小説の個性って、読み手が全てを自由に想像できるところにあると思うんです。だからこそのトリックも可能。
例えば、一人称小説で主人公は「僕」、僕は自己紹介していません。つまり、名前がわかりません。
「くそ、あと一歩であいつは僕の仕掛けた罠にはまったのに。」という文があったとして、さて、主人公の性別は?
……ごく最近まんまと騙されました。
固定観念というのはおそろしいもので、女性が「僕」とか「俺」とか使うことを知っているにもかかわらず(それが綺麗な日本語と言えるか否かは別として)、「僕」であるなら男、と無意識に特定してました。
つまり、ここの「僕」は女性なのです。
人称とか口調とか、キャラクターを確定する上で大切だからこそ、そこでどう表現できるかが創作者の腕の見せ所なんだなぁ、と。
他にも、句読点を打つ場所ひとつで文の印象は変わりますし、改行や空白、漢字といった視覚的なものでも随分変わるわけです。勿論ストーリー展開の方法でも。
……あれ、なんだか言いたいことからどんどんずれていく;;
まぁ……あれです、文を書くのは難しいなぁと思うわけです。精進精進。
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